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リサイクルセンター破砕機の防振対策事例

リサイクルセンターからの振動が原因で近隣民家の机が揺れるなどの障害がおこった。リサイクルセンターでは新規導入する機器の配置検討や重量基礎の採用など周辺に対する環境に注意しながらセンター運営を行ってきたが、新規導入の破砕機は断続的な衝撃性の振動特性を有しており、特別の振動対策が必要とされた。

対策のポイント

リサイクルセンターでは大きな振動や騒音を発生する機器が多く、近隣に対する環境対策には十分な注意を払わなければならない。従来から用いられてきた重量基礎による対策だけではなく、事前の防振対策などが必要である。重量基礎は設置点の振動は小さくするが、周囲への力の伝搬を減らす効果は乏しい。大型の機器には定量的な防振設計が重要である。

原因

図1 破砕機と民家の位置関係
図1 破砕機と民家の位置関係
図2 破砕機の外観
図2 破砕機の外観
紙類リサイクルセンターの近隣民家から苦情がよせられた。苦情の内容は、机やパソコンの画面が断続的 に揺れるというものである。この現象は、破砕機導入前には無かったものであり、振動源が破砕機であることは明らかであった。
図1に破砕機と民家の位置間係を示す。
本件の破砕機は書類を破砕する装置で、ベルトコンベアーで上部から書類を投入し、プレスシャーが回転刃に書類を押し入れて破砕している。この時、断続的に衝撃性の振動が発生しており、この衝撃振動がクレーム原因と考えられた。
以下に破砕機の仕様と図2に破砕機の外観を示す。

名称 ロータリープレススクラップシャー
主動力 160kW
回転刃回転数 70〜80rpm
総質量 約180ton

対策

破砕機の振動は衝撃振動であるため、発生周波数とその振動値は、受信点側の応答により異なる。
このため、本来なら民家内でも測定を行い確認しておくのが理想的であるが諸事情により測定できなかった。本件では、敷地境界側地盤上P2点において、振動感覚閾値である55dB以下を対策目標として防振設計を行った。
設計・施工の方針を

  1. 測定した地盤上の振動レベルは、25Hzが最も大きく、ここでの理論上での絶縁量を20dBとするために、防振支持系の設計固有振動数を3Hzとする
  2. 材料投入時や破砕時の衝撃によるばね上の揺れを抑えるために、ダンパーを設ける
  3. 既設のアンカーボルトを利用し耐震ストッパー、ダンパーを取付ける方式とする
  4. 転倒やズレ防止のために、ばね座と基礎を後打ちアンカー(ケミカルアンカー)で固定して破砕機ベースと溶接で固定する

として実施した。
図3に振動対策の実施状況を示す。

図3 振動対策の実施状況
図3 振動対策の実施状況

対策の結果、敷地境界側の測定点P2では、20dB低減し、振動レベル50dBとなった。この結果は、設計時に目標とした振動レベル55dB以下を満足しており、体感でも振動は感じられない。
リサイクルセンターでは破砕機の設置に関して、近隣の民家に影響が少ないと思われる場所の選定や、重量基礎を設けるなどの方法をとっていたが問題が発生した。今回のような防振対策を行えば、もっと自由度のある配置計画や、コストをかけた重量基礎が不要となる可能性が高く、事前の振動対策検討が重要であることが確認された。対策によって、民家からの苦情は解消され、リサイクルセンターからも高い評価を受けることができた。
図4に測定点:P1(破砕機基礎)と測定点:P2(敷地境界側地盤上)の対策前後の振動を示す。

図4 対策前後の振動
図4 対策前後の振動

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