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産業機械
スクラップシャーの公害振動対策

スクラップシャー近傍で75dBを超える振動が発生していた。スクラップシャーを増設するにあたり、設置場所から敷地境界までの距離減衰を十分見込めないため、振動対策として弾性支持することとした。

対策のポイント

機器の特徴として衝撃振動の発生源であること、作動時に質量移動があることなどがある。弾性支持した場合、稼動時の質量移動による本体の傾きに注意を要する。

原因

図1 距離と振動レベル
図1 距離と振動レベル
プレスや破砕機などは材料と刃物の衝突や、材料破断時のフレームに蓄積された弾性エネルギーの急激な解放などにより、基礎に衝撃力が伝達し振動が発生する。この振動が地盤を伝播して近隣での有感振動などの公害振動となることがある。
スクラップシャーは建築廃材などの鉄筋、H鋼などの金属スクラップ材料を油圧力により裁断し、スクラップ製品に加工する装置である。材料を装置に投入する時や材料切断時の衝撃力により設置基礎に振動が発生する。
図1に振動対策を行っていない加圧能力1,600トンのスクラップシャー稼動時の基礎近くでの振動レベルと距離との関係を示す。振動レベルVLと距離rとの関係を近似式(1)のように求めた。
VL= -12.22log10(r)+81.84 (1)
これは倍距離-3.7dBの距離減衰である。一般的に公害振動の距離減衰は倍距離-4dB〜-5dB程度といわれる。

対策

図2 スクラップシャーと防振装置
図2 スクラップシャーと防振装置
加圧能力1800トンのスクラップシャーを新設するにあたり、振動対策を検討した。新設機器の切断部中心から敷地境界線までは5mであり、式(1) と能力比などから振動対策を行わない場合の振動レベルは75dB以上と予測された。
振動対策として装置全体を弾性支持することとした。衝撃源の弾性支持対策の場合、衝撃力の作用時間に対して固有周期の十分長い防振系を設計する。
振動対策目標を機器切断部直下で60dB以下とした。また材料を切断部に送り出す押し出しプッシャーや材料を横から押さえる横押しプッシャー(約5トン)の移動による装置全体の傾き発生に注意を払った。以下に機器と防振系の概要を示す。

装置加圧力 17,640kN
装置質量 377,000kg
防振架台質量 77,000kg
固有振動数 2.5Hz
減衰比 0.17

図2に機器と防振装置の全体図を示す。
図3に防振架台写真を示す。
図4に本体組み立て写真を示す。
図5に切断部直下の基礎の振動レベルを示す。
図6に防振架台の機器稼動時変位を示す。
振動レベルの最大値は48dBで目標の60dB以下となった。
プッシャーの移動により防振架台で10mmの高低差が発生しているが、設計値内であった。

図3 防振架台写真(切断部側より)
図3 防振架台写真(切断部側より)
図4 本体組み立て
図4 本体組み立て

図5 基礎上振動レベル
図5 基礎上振動レベル
図6 防振架台の変位
図6 防振架台の変位

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