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振動対策事例
産業機械
生産工場における真空ポンプの有感振動対策

特殊金属生産工場の生産設備のうち、中間階に設置された水素炉用油回転真空ポンプ稼動時に設置床で振動レベル80dBの振動が発生していた。作業環境改善のために10dB以上の対策効果を目標とし、真空ポンプの防振対策を行った。

対策のポイント

低速で加振力の大きい機器を防振(弾性支持)する場合、起動時や停止時において本体のゆれが大きくなる。本体の発生変位を十分考慮し、繰り返し変位によるフレキの破損に注意が必要である。

原因

図1 真空ポンプ
図1 真空ポンプ
振動源は回転数400rpmで稼動する油回転真空ポンプで、主に偏心ローターの回転による大きな加振力を持っており機器運転時に設置床近傍で振動レベル80dBの有感振動が発生していた。
管理側で防振ゴムによる弾性支持対策が行なわれたが、振動絶縁効果は十分でなく、さらにこのゴム対策で本体の振動を増幅させることになり、長時間運転でフレキ破損も招いた。

対策

図2 防振装置
図2 防振装置
回転数が低く加振力が大きいため、防振装置の質量を大きくとり、定常運転時の振幅を抑える。また用途が可燃性ガスであるためにフレキ部の振動変位による疲労に注意して起動停止時の共振点通過時の変位発生を抑制する。減衰器としてオイルダンパーを採用した。表1に真空ポンプと防振装置の仕様を示す。

機器質量 1,050kg
モートル出力 11kw
回転数 400rpm
防振装置外寸寸法 1300*1300*300mm
防振装置質量 2,073kg
総ばね定数 376.32N/mm
固有振動数 1.75Hz
減衰比 20%

図3 6.75Hz振動モード
図3 6.75Hz振動モード
図3に定常運転時の回転周波数6.75Hzの振動モードを示す。
防振装置下方を回転中心としたピッチングモードで、フレキ部付近では水平方向変位が防振装置上面より大きく現れていることが観測される。
水平変位の主な方向は真空ポンプのローター回転方向に一致している。
真空ポンプの定常運転時だけでなく、起動時、停止時においてもフレキのフランジ部で水平変位が大きく発生することが予測されため防振装置に オイルダンパーを設置した。

真空ポンプ上部のフレキフランジ部分の水平方向変位について、ダンパーの有無による時間波形の比較を図4に示す。
ダンパーによって、起動停止時のフレキフランジの最大変位を約半分に抑えることができている。

図4 起動停止時のフレキの変位
図4 起動停止時のフレキの変位

設置床の振動レベルは対策前の振動レベル80dBが65dBに低減しており、作業環境は改善された。 また、階下事務室では対策前には固体音による騒音障害も発生していたが、真空ポンプの防振対策によって騒音も解消された。

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