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建築設備
非常用発電機の固体音障害対策

ホテル屋上に設置された非常用発電機の定期試運転時に階下客室で騒音が発生し、宿泊者より苦情が出ていた。固体音対策として防振装置を装着した。

対策のポイント

非常用発電機は定期点検時の試運転が必要であるが運転時の騒音でクレームが起きることがあり、営業時間外の試運転などでは回避できない場合がある。住環境近くに設置する場合は事前対策の検討が必要である。

原因

図1 非常用発電機
図1 非常用発電機
図2 客室音圧レベル
図2 客室音圧レベル
ホテル屋上に設置された非常用ディーゼルエンジン発電機の定期試運転時に階下客室で騒音が発生した。
ホテルには著述業の長期宿泊者がおり、月に一度の定期試運転のたびに宿泊者から苦情が寄せられていた。
(図1に発電機、表1に発電機の仕様、図2に客室における発電機運転時の音圧レベルを示す。)
騒音は9階客室フロアー全体に発生し、また8階以下の客室フロアーにも騒音が認められた。躯体構造中を振動が伝播し、広範囲に騒音が発生する固体音の特徴がみられた。また、発電機近くの床上の振動加速度レベルはエンジン回転周波数の1/2の基本周波数成分とその整数倍の周波数成分が現れており、非常用発電機から発生した振動が構造(S造 屋上床厚200mm+シンダーコンクリート110mm)に伝播して起こった固体音障害と判断した。

表1 発電機仕様
ラジエーター式 野外寒冷地仕様
発電機出力 305kVA
極数 4極
回転数 1800rpm
運転時質量 6100kg

図3 振動加速度レベル
図3 振動加速度レベル
ガスエンジン発電機、ディーゼルエンジン発電機などの4サイクルエンジンの場合、エンジン回転の2回転に1回転の割合で燃焼工程(爆発)が繰り返される。
このためエンジンから発生した振動の周波数成分にはエンジン回転周波数の1/2の周波数成分とその整数倍の成分が現れる。
図3に屋上床上の振動加速度レベルのスペクトルを示す。

対策

図4 発電機の防振支持
図4 発電機の防振支持
非常用発電機のエンジン部分には標準装備の防振ゴムが装着されていたが、排気管からパッケージへの振動伝播があることやエンジンの加振力も大きいため、発電装置全体をコイルスプリングで弾性支持することにした。
遮音壁の高さを変えることができないため発電機の設置高さを変えないよう防振装置を設計した。
図4のようにH鋼を既設架台にくぐらせて、既設架台を含めて発電機全体を防振ユニット10台で支持した。
(防振ユニット:CVZユニフローマ)

図5 917号室の音圧レベル
図5 917号室の音圧レベル
図6 817号室の音圧レベル
図6 817号室の音圧レベル

図7 発電機の防振支持
図7 発電機の防振支持
図5に917号室の対策前後の音圧レベル、図6に817号室の対策前後の音圧レベルを示す。
図7に発電機の防振支持状況を示す。

固体音対策として発電機の振動絶縁対策を行った結果、クレームの出ていた客室では発電機の運転騒音がなくなり障害は解消された。

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