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直下客室に対するGHPの固体音対策

屋上に設置されたガスヒートポンプエアコン(以下GHP)の運転により直下客室においてNC-45〜50の低周波騒音が発生。GHPには防振装置が装着されていたが、この防振材を固有振動数の低いものに交換し、冷媒管も防振支持した結果、客室騒音はNC-35にまで低減した。

対策のポイント

屋上床がALC造125tと軽量構造で直下客室という環境であったため計画段階で通常の防振対策では困難であると予測していた。GHPにはスプリング仕様の防振装置が装着されていたが、振動絶縁性能が不足していると考え防振材をさらに低い固有振動数の仕様に変更し、H鋼ベース下と冷媒管の床支持部にも防振ゴムで対策を加えた。

原因

図1 屋上GHPの全景
図1 屋上GHPの全景
温泉旅館の最上階屋上に設置されたGHPの運転によってその直下の客室において低周波騒音が発生した。客室内音圧レベルのピークは25〜30Hzの低域に主成分がありNC評価(63Hz〜)の範囲外ではあるが、仮にNC曲線を低域側に延長し見てみると、およそNC-50に値する騒音である。
本件の設計の過程において騒音、振動面でより安全な中間階屋上(RC造)に設置する案もあったが、設置スペースの問題と排煙の影響が懸念され今回問 題となった最上階屋上に設置した経緯があった。
GHPを最上階屋上に設置した場合、振動環境の予測検討では、通常の防振対策では直下客室において振動による固体音障害が起き得ることも危惧され ていた。
屋上床の仕様はALC造、スラブ厚さ125mmである。
図1に最上階屋上に設置されたGHPを示す。
原因調査を行った結果、GHP防振装置の絶縁性能が十分でないこと、また冷媒管等の床固定部から振動が伝搬していることを確認した。

対策

対策目標を、直下客室においてNC-35相等とし、以下の振動絶縁対策を行った。

  1. 防振装置のスプリングを固有振動数3Hz仕様から2.3Hz仕様に交換。
  2. H鋼基礎ベース下に防振ゴムを装着。
  3. 床固定された冷媒配管を防振ゴム支持に変更。

図2にGHP用防振装置とH鋼下防振ゴムを示す。
図3に冷媒配管部の防振支持を示す。

図2 GHP用防振装置とH鋼下防振ゴム
図2 GHP用防振装置とH鋼下防振ゴム
図3 冷媒管床支持部の防振ゴム
図3 冷媒管床支持部の防振ゴム

図4に対策前後の客室音圧レベルを示す。
表1に対策結果をまとめた。

図4 対策前後の客室音圧レベル比較(31.5Hzバンドは参考)
図4 対策前後の客室音圧レベル比較(31.5Hzバンドは参考)

表1 対策前後の屋上直下客室騒音比較(NC値は参考)
測定点 601号室 602号室 603号室
対策前 NC-45 (35.2dBA) NC-50 (39.0dBA) NC-50 (38.6dBA)
対策後 NC-35 (32.3dBA) NC-30 (32.7dBA) NC-30 (31.7dBA)

これらの対策により屋上直下客室の騒音は各部屋において目標としたNC-35に収まり、対策前の客室内、廊下に響いていた低周波騒音は全く感知できないレベルとなり、障害は解消した。

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